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その瞳に…
第6章 ~モノローグ~
僕と舞奈は並んで歩き始めた。

150ほどしかない低い身長。
近くにいると解る、甘い誘惑に満ちた香り。
少し甘めの声。
制服の上からでも解る、少し大きめの胸。

この学校の夏用セーラー服には、襟元のカラーが無いため、僕と舞奈の身長差だと胸元の谷間が良く見える。

良く学校の近くに変質者やチカンが出ると聞いたが、この制服じゃ仕方がないと思う。

舞奈はけして僕とは目を会わせずに、うつ向き加減で歩いていた。

そんなに他愛もない仕草だけで、僕はウズウズする。
その顔を無理やり持ち上げてキスしたら、どんな反応をするんだろうか…

(駄目だ。僕はどうしたんだ?)

想像したビジョンをすぐに頭からとり払う。
何でこの子はこんなにも僕の心を乱すのか…



他愛もない話しをしながら部室に案内してもらうと、舞奈は僕から離れたいのか、職員室へ戻るように促してきた。

冗談じゃない。
まだ、僕は舞奈から離れがたかった為、強引に手伝った。


あらかた花の処分が終わる頃、僕は視線を感じた。

舞奈が、熱を帯びた瞳で僕の手を見つめる…

ドクンッ!

その表情に、心臓が羽上がる。

(誘っているのか―?)

僕は平常心を保ちながら、舞奈の肩に触れる。

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