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その瞳に…
第37章 日常の中の非日常
 舞奈は、結局大河が満足するまで、何度も体を貪られ、回復していた体はまた立てなくなる程に、疲れ果てていた。

 大河は、乱れた舞奈にもう一度シャワーを浴びさせ、服を着せてやる。

 そして、上手く立てない舞奈を抱き上げ、リビングへと向かった。

 「おーそーいーーー!!!」

 リビングでは、成滝がつまらなさそうな顔をして二人を待っており、大河をみた瞬間、抗議声をあげる。

 「って言うか。うちの洗面所でナニしてんのさ~。別に良いけど」

 「良いならいいじゃないか。ちゃんと掃除はしたし」

 ブーブーと文句をたれる成滝に、大河は舞奈を床に降ろしながらサラリと受け流す。

 (どうしよう。ご飯凄い美味しそうなのに・・・)

 舞奈はテーブルに並べられた美味しそうな食事を見て、先ほどから迎えていた空腹を更に増徴させるが、目の前にいる成滝が気になって食事に手を付けられなかった。

 昨夜の事は怒ってはいない。

 しかし、だからといって成滝の前であんな事をしてしまったのを恥ずかしく思わない訳がなく、成滝の視線が気になり舞奈は俯いたままだった。

 「舞奈、どうした?食べないのかい?」

 なかなか食事に手をつけない舞奈に疑問をもった大河が声を掛けると、舞奈はチラリと大河を見、次に成滝に目配せした。

 「ああ・・・」

 視線の意図をすぐに察した大河は、早百合を手招きし、耳元で何か囁く。

 すると、早百合はにっこり笑い、リビングから出ていったかと思ったら、すぐに戻ってくる。

 そして、成滝の後ろに回った瞬間、おもむろにアイマスクを成滝につけた。

 「え!?何!!何で隠すの!!!」

 突然視界を奪われた成滝は、驚いてアイマスクを外そうとするが、早百合にやんわりと止められる。

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