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優しい彼の悪魔の顔
第8章 電話
「そんなこと、してない」

「じゃあさ、触ってみてよ。濡れてるかどうか。触らないとわからないでしょ?」




ミコは、硬直したまま動けない。
電話の向こうでは、きっとあの顔でミコの困った様子を想像して笑っているのだ。

ミコはかぁっと顔が赤くなるのを感じた。


「ほら、どう?触ってみた?」

「やだ」

「やだじゃないよ。いいでしょ?自分の体触るくらい」

「でも…」




「早く触って。逆らうの?そんなに俺にまたいじめられたいの?」

ドクン、ドクン。

鼓動が速くなる。

「ほら、ミコ。パンツの中に、手入れて」


ミコは見えないはずのリョーに首を振る。

けれど、ミコの手は、どうしようかとそわそわと動いている。



「できないの?できないなら、いいよ。もう夜も遅いし、じゃあね。ミコ」

「ま、待って!」


急に冷たく言い放ったリョーを思わず呼び止めた。

「はは、なんだ。素直になったね。ほら、触ってみて。どうなってる?」






ミコは、ついに右手を下着の中へ滑り込ませた。
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