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want to be ...【短編集】
第7章 温泉旅行 3日目






杏奈SIDE


それからあたし達が自分の部屋に戻ったのは、日付を跨いで数時間経ってからだった。


美咲さんと大樹さんの横でひたすら抱き合ってたあたし達。


…な、何回シたんだろう。


「お前らがいると2人でシたい事出来ないんだけど?」


大樹さんの艶やかな言葉に、あたしが蒼汰に部屋戻ろうと促して、あたし達は部屋に戻る事にした。


腰が砕けて立つ事も出来なかったあたしに浴衣を着せてくれて抱き上げる蒼汰。


あたしは、再び美咲さんを抱こうと愛撫をし始める大樹さんと、


「杏奈ちゃーん…」


と弱々しく手を振ってくれる美咲さんに


「ごちそう様でした」


と声をかけ、部屋を出た。


美咲さん達、露天風呂入ったのかな。


まだあの部屋でセックスしてるのかなぁ…


蒼汰に心の中を見破られて、ちょっとムキになっちゃったけど。


ずっと前から願望だった美咲さんと大樹さんのセックスを間近で見る事が出来て、その余りの濃厚さに興奮しちゃったのは確かで。


…やっぱりDVDほしいなぁ。


隣の部屋に心を馳せてると


「ただいま〜」


…あ、帰ってきた。


飲み物を買いに行ってくれてた蒼汰が戻ってきたらしい。


「ほら、杏奈の分」


「ありがとう…」


差し出される水のペットボトルに手を伸ばすと、素通りして頬に当てられる。


「…ぎゃっ!つめたっ」


「そこは「きゃっ」だろ」


「うるさい〜」


「ん」


「ありがと…」


蓋をあけて渡してくれ、受け取ると半分ほど一気に飲んだ。


ぷは〜と息を吐くと、あたしを見ていた蒼汰がケラケラ笑った。


「すげーいい飲みっぷり」


「スポーツドリンクにすればよかった〜」


「激しい運動したもんなぁ?」


楽しそうに笑ってる蒼汰を一瞥し、残りの半分も飲み干す。


「…もう全部飲んだんかい。すげーな、俺のもやろうか」


「ちょーだい」


「あ!なあなあ、さっきな、おみやげ屋んところに
結構なイケメン集団いた」


蒼汰のお水も渡してくれて、嬉しそうに話す蒼汰。


「惚れんじゃねぇぞ」


「…?もうチェックアウトまで部屋の外出ないんでしょ?」


…その笑顔が答えだね。


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