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逢瀬は月見橋で
第5章 月を見る橋・・

橋の欄干に寄りかかり満月を見上げていると、
聞きなれたゴムぞうりの音がした。

顔を向けると、その人影が両手をあげて大きく振った。


「やあ、久しぶり。どれくらい会ってない?」


正次郎は、髪を少し短くしていた。


「2ヶ月くらいかな・・そろそろ先生のほうが人助けされる頃かなって」


言った後で笑いを噴き出すと、正次郎はケラケラと笑い出した。


「咲穂ちゃん、読みもするどいね、意外と」

「あ!また!二度といわないって言ったのにもう許さないぞ!」


右手を大きく振り上げると、下げていたスーパーのビニール袋が大きく揺れた。




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