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運命という名の恋
第4章 出
「私の名前、知ってたんですか?」
そう聞かれたので
「いや。ごめん。山口に教えてもらったんだ。
そのストラップも上杉さんにあげるなんて気が付かなくて。
実は山口にあげなさい、と言われたからなんだ」
と正直に言ったら、
上杉さんは本当におかしそうに笑い出した。
「柳下さんは飾らないし、見栄も張らないし。いいですね」
そう言ってストラップをギュッと握った。
その姿が可愛くて。
思わず俺自身が上杉さんをギュッと抱きしめた。
「柳下さん」
ほんの少し、頭の片隅で上杉さんの男性嫌悪症がよぎったけど
ハッキリ拒絶されないのをいいことにキスをした。
始めはほんの触れるぐらいのキスを繰り返して
だんだん触れている時間が長くなっていく。
軽く顔を離せば、少しうつろな上杉さんがいて。
その顔を隠すようにギュッと俺の胸に抱き締めた。
「柳下・・・さん?」
「ごめん。帰したくなくなった」
それだけ言って抱きしめる腕に力を込めた。
抱きしめていなければ気づかないほどの小さな首の動きで
小さく小さく「うん」と上杉さんが返事をした。
俺はその小さな返事に大きく自信を持って
上杉さんの手を握ってタクシーに乗り込んだ。
そう聞かれたので
「いや。ごめん。山口に教えてもらったんだ。
そのストラップも上杉さんにあげるなんて気が付かなくて。
実は山口にあげなさい、と言われたからなんだ」
と正直に言ったら、
上杉さんは本当におかしそうに笑い出した。
「柳下さんは飾らないし、見栄も張らないし。いいですね」
そう言ってストラップをギュッと握った。
その姿が可愛くて。
思わず俺自身が上杉さんをギュッと抱きしめた。
「柳下さん」
ほんの少し、頭の片隅で上杉さんの男性嫌悪症がよぎったけど
ハッキリ拒絶されないのをいいことにキスをした。
始めはほんの触れるぐらいのキスを繰り返して
だんだん触れている時間が長くなっていく。
軽く顔を離せば、少しうつろな上杉さんがいて。
その顔を隠すようにギュッと俺の胸に抱き締めた。
「柳下・・・さん?」
「ごめん。帰したくなくなった」
それだけ言って抱きしめる腕に力を込めた。
抱きしめていなければ気づかないほどの小さな首の動きで
小さく小さく「うん」と上杉さんが返事をした。
俺はその小さな返事に大きく自信を持って
上杉さんの手を握ってタクシーに乗り込んだ。