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溺れる恋は藁をも掴む
第13章 恋の天気模様
誠治さんに来週は予定がない事を伝えると、
土曜日の都合を聞かれ、
勿論OKの返事を送り、
待ち合わせはキャラクターショップのある、
東京駅の大丸前に決まり、
時間は11時。
妹さんに頼まれたキャラクターグッズをまず買い、
それからランチ。
ランチの場所は私の好きなお店。
苦手なものを聞いたら、
激辛なものが苦手と言われ、
それ以外のものをチョイスする。
妹さんのプレゼント選びに好みを聞きながら、
メールのキャッチボールを楽しんだ。
イメージしやすいように、
妹さんの画像を送って貰った。


びっくりした。

制服姿で映る女子高生。
髪は肩までの長さで染めたりせず、
黒髪で微笑む美少女。
あどけない瞳。
数々の美少女を発掘した、
有名な住宅CMなどにも起用されてさまうんではないか?
と思うほど、うっとりするような清純派。

誠治さんが妹さんを大事にする気持ちが分かる。

私も姉が居る。
美少女とは正反対な妹の私。
だけど、勉強を教えて貰ったり、
遊んでくれたり、
いらなくなったフリーサイズで着れる洋服をくれたり、
何かと気に掛けてくれた。

私の姉の咲(さき)は、
私よりかなり細身で頭が良く、
しっかりした女性。
妹の私から見ても、綺麗だと思う。
大学を卒業して、
外資系企業に就職したが、
そこで知り合った、
仕事の先輩である旦那様と結婚をして、
あっさり家庭に入ってしまった。
今は、一児の母として、
奔走する毎日だが、幸せそう。

時折、実家に帰ってきて、
孫を父母に見せ、親孝行をする。

毎年、私の誕生日には、
旦那さんが海外に出張に行く時に、
香水やバッグなどを頼んで、
センスのいいものをプレゼントしてくれる。


確かに子供の頃は、出来のいい姉に嫉妬をしたり、
僻んだりもした。

でも今は、姉のような女性になりたいと憧れたりもする。

私達姉妹は、体形こそは似てないが、
どことなく顔のパーツの一部や表情などは似ている。



誠治さんも私の姉のように、離れて暮らす妹さんを気に掛けているんだと思った。



でも、
誠治さんの妹さん……


誠治さんに似てない。
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