この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺れる恋は藁をも掴む
第14章 二十歳の恋
二十歳と言ったら、
大人として認められるが、
短大を卒業して、
会社に就職した。
働くという事を本格的に知り、
今までの学生気分が吹っ飛ぶほど、
仕事を覚えたり、
失敗して上司に怒られたり、
終わらない仕事を抱えて残業したりと、
様々な経験をする事になる。
今まで親に養って貰ってきた事が、
当たり前じゃあない事に日々気づかされていった。
1円のお金を稼ぐにも、
この社会という厳しさの中で、
自ら労働して得るという事が、
いかに大変な事なのかを実感せざるを得なかった。
週末に憂さ晴らしで、お酒を飲む大人の気持ちがしみじみ分かる。
ビールの苦みにまだ慣れない喉。
なのにお疲れ様の一杯は、
めちゃ美味く感じる謎。
まだ不恰好に大人を気取りたい二十歳の時、
私は誠治さんを知り合った。
誠治さんは私より5つ年上だったから、
社会人先輩であり、大人の男性にも見えた。
夏の暑さが遠のき、
秋が深まりつつある9月の下旬。
お天気に恵まれた土曜日。
約束通り、
東京駅の大丸前で落ち合う。
大人として認められるが、
短大を卒業して、
会社に就職した。
働くという事を本格的に知り、
今までの学生気分が吹っ飛ぶほど、
仕事を覚えたり、
失敗して上司に怒られたり、
終わらない仕事を抱えて残業したりと、
様々な経験をする事になる。
今まで親に養って貰ってきた事が、
当たり前じゃあない事に日々気づかされていった。
1円のお金を稼ぐにも、
この社会という厳しさの中で、
自ら労働して得るという事が、
いかに大変な事なのかを実感せざるを得なかった。
週末に憂さ晴らしで、お酒を飲む大人の気持ちがしみじみ分かる。
ビールの苦みにまだ慣れない喉。
なのにお疲れ様の一杯は、
めちゃ美味く感じる謎。
まだ不恰好に大人を気取りたい二十歳の時、
私は誠治さんを知り合った。
誠治さんは私より5つ年上だったから、
社会人先輩であり、大人の男性にも見えた。
夏の暑さが遠のき、
秋が深まりつつある9月の下旬。
お天気に恵まれた土曜日。
約束通り、
東京駅の大丸前で落ち合う。