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溺れる恋は藁をも掴む
第14章 二十歳の恋
シャワーの音が消え、
ガチャっと浴室のドアが開く音。

誠治さんがバスローブを纏い、
私の前に現れる。

ソファに腰掛けた私の手を取り、
ベッドへと導く。

私を優しく抱きしめられながら、
ベッドへと沈む。

さっきのキスがまた蘇る。

今度は少し荒々しく私の唇を吸うように、
重ね続けた。

耳元で「いい?」と甘く囁くあなた。
頷く私。

「あ!‥‥お願い‥電気消して」

ベッドサイドのルームライトで部屋を暗くし、
いよいよ私達の官能ストーリーが始まる。


明るい場所で醜い身体は晒せない。
せめて、この仄かな闇にまみれて身体を委ねたい女心。

甘く切ない吐息を漏らして、
あなたの腕に抱かれる。

キスが私を女にしょうとする。
キスに導かれ、身につけているものは一枚一枚はだけてゆく。

裸を見たあなたががっかりした表情は見たくない。
私はあなたの顔を見ぬよう、目を瞑る。


唇を離れて身体を這うようにゆっくり動く、
愛撫。

私の身体は素直に反応し出す。
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