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溺れる恋は藁をも掴む
第2章 初めての夜
そっとアキは私の手を繋いだ。
ドキッとした。
「三浦、何考えてた?
辞めたいなら今だぞ。
今なら引き返せるから」
そんな時、涼しい風が通りぬけた。
これから暑さを迎える季節。
今日、アキとこうしている不思議な時間。
私はコンプレックスを抱えたまま、
ずっと生きてゆくのは辛い。
何度同じ季節を迎えても、
このままでは心に痼りを残すだろう。
好きだったアキに抱かれるのは、
夢のような話だった。
妄想好きな私でも、
アキとここまでの妄想は出来ない。
ただ隣に居れたら良かった。
気の利いた会話も要らない。
アキの綺麗な横顔を独占出来た教室で、
ずっと見ていたかった。
アキに影があるように見えるのは、
時折、遠くを見ていたから。
寂しさを奥深くにしまい込んだ瞳が、
それを悟られないように、
無意識に彼をそうさてしまっているかのように‥‥
また、その寂しさを埋めるように笑って、
自分の居場所を探しているような?
そんな感じがしたんだ。
違うかもしれないけど、
私にはそう見えた。
「戻らないよ。
私はアキにドキドキしてるから。
そう思えない人とはセックスは出来ない。
ずっとこのままじゃイヤ。
それが最高の理解者になる理由」
だからこの手を離さない。
「俺もドキドキしてきた。
三浦を抱きたいって思う気持ちでいっぱい」
アキはギュッと私の手を握った。
それならいい。
問題ないよ。
ドキッとした。
「三浦、何考えてた?
辞めたいなら今だぞ。
今なら引き返せるから」
そんな時、涼しい風が通りぬけた。
これから暑さを迎える季節。
今日、アキとこうしている不思議な時間。
私はコンプレックスを抱えたまま、
ずっと生きてゆくのは辛い。
何度同じ季節を迎えても、
このままでは心に痼りを残すだろう。
好きだったアキに抱かれるのは、
夢のような話だった。
妄想好きな私でも、
アキとここまでの妄想は出来ない。
ただ隣に居れたら良かった。
気の利いた会話も要らない。
アキの綺麗な横顔を独占出来た教室で、
ずっと見ていたかった。
アキに影があるように見えるのは、
時折、遠くを見ていたから。
寂しさを奥深くにしまい込んだ瞳が、
それを悟られないように、
無意識に彼をそうさてしまっているかのように‥‥
また、その寂しさを埋めるように笑って、
自分の居場所を探しているような?
そんな感じがしたんだ。
違うかもしれないけど、
私にはそう見えた。
「戻らないよ。
私はアキにドキドキしてるから。
そう思えない人とはセックスは出来ない。
ずっとこのままじゃイヤ。
それが最高の理解者になる理由」
だからこの手を離さない。
「俺もドキドキしてきた。
三浦を抱きたいって思う気持ちでいっぱい」
アキはギュッと私の手を握った。
それならいい。
問題ないよ。