この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺れる恋は藁をも掴む
第17章 溺れる
百合は大粒の涙を流していた。
哀しいと訴えた涙が俺の胸に突き刺さる。
「百合の過去なんて聞きたくない。
百合が俺以外に抱かれた話なんて聞きたくない。
俺は百合を裏切らないし、
百合だけをずっと好きでいる自信もある。
だから言うなよ………イヤなんだ‼︎
百合を………」
俺も強がる割には格好悪く、泣いていたんだ。
「晶の近くで生まれ育って、
同じくらいの歳に生まれて、
学校も一緒で、自然に惹かれあって恋をして、
同じ大学目指して勉強して、
同じ大学に進学して……なんて、
そんな叶わない妄想もしたよ。
叶わないから、苦しくなるんだよ。
私は学歴のないお水だし、
晶に釣り合うわけない。
晶が輝いてゆくのは、自分の事のように嬉しい。
本当はそれで十分。
満足するべきだった。
でも、どんどん好きになって、
欲張りにもなる。
自制が効かなくなるほど、
晶に依存してしまいそうになる。
自分の足元すらしっかり見えてないのに。
そんな私だから……
晶と一緒に居ると時々、苦しくなるんだよ‼︎」
泣きながら、取り乱すような口調で百合は訴えた。
俺さ、この時にもっと百合に寄り添えば良かった。
百合の本当の哀しみや姿を知るべきだった。
哀しいと訴えた涙が俺の胸に突き刺さる。
「百合の過去なんて聞きたくない。
百合が俺以外に抱かれた話なんて聞きたくない。
俺は百合を裏切らないし、
百合だけをずっと好きでいる自信もある。
だから言うなよ………イヤなんだ‼︎
百合を………」
俺も強がる割には格好悪く、泣いていたんだ。
「晶の近くで生まれ育って、
同じくらいの歳に生まれて、
学校も一緒で、自然に惹かれあって恋をして、
同じ大学目指して勉強して、
同じ大学に進学して……なんて、
そんな叶わない妄想もしたよ。
叶わないから、苦しくなるんだよ。
私は学歴のないお水だし、
晶に釣り合うわけない。
晶が輝いてゆくのは、自分の事のように嬉しい。
本当はそれで十分。
満足するべきだった。
でも、どんどん好きになって、
欲張りにもなる。
自制が効かなくなるほど、
晶に依存してしまいそうになる。
自分の足元すらしっかり見えてないのに。
そんな私だから……
晶と一緒に居ると時々、苦しくなるんだよ‼︎」
泣きながら、取り乱すような口調で百合は訴えた。
俺さ、この時にもっと百合に寄り添えば良かった。
百合の本当の哀しみや姿を知るべきだった。