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溺れる恋は藁をも掴む
第3章 最高の理解者
華と別れてアパートに帰った。

就職してからは一人暮らしを始めた。
自分の稼ぎだけで生活していく覚悟と、
どんなにイヤな事があっても、
逃げ出せないプレッシャー、
一人になりたい気持ち、
そんな思いで始めた自立。
ワンルームの部屋は、
俺の生活スペースとなった。


無駄なものは置かない主義。

キッチンに小さな冷蔵庫。
その上に安い電子レンジ。
小さなテーブルと椅子二組
自炊は余りしない。
万が一の時に、
使うくらいの調理器具と調味料。
それと小さな食器棚。
バスルームにある小さな洗濯機。

六畳ほどの部屋には、
ベッドとビジネス用のデスク。
本棚とオーディオ。
備え付けのクローゼットなどを利用して、
洋服などを収納する。


部屋は殺風景を絵に書いたような、
モノトーンの色で統一されて、
落ち着いた空間っていうより、
社会人になって間もない、
一人暮らしの男の部屋なんてこんなもんだろ?
程度の部屋。



ベッドに疲れた身体を投げ出し、
目を閉じ、



三浦華の事を考えた。
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