この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺れる恋は藁をも掴む
第4章 心の景色
母さんは来る日も来る日も、
親父の愚痴に付き合わされた。
柊が生まれたばかりで、
寝不足気味な時も御構い無しに。
母さんが上の空で聞いていると、
親父は「お前、聞いてるのか?」
とムキになった。
母さんはうんざり顔になる。
親父が愚痴り出すのは、
大抵、酒に酔った頃。
タチが悪く、
いつまでもネチネチと同じ事を繰り返す。
いくら母さんが同じ職場で働いていて、
状況は何となく状況を把握出来たとしても、
毎日の愚痴に付き合うのは、
いい気はしない。
それでも最初は、
「まぁまぁ、あなただからこそ、
白羽の矢が立ったのよ。
人事も社長もあなたを見込んでこそなのよ。
あなたはよくやってるわ」
と、慰めてもいた。
それでも、ストレスの溜まったタチの悪い酔っ払いは、
相手がもう分かったから!という顔をして、
終わりにしょうと畳み掛けても、
続ける。
なかなか終わりにしょうとはしない。
本当にタチが悪い。
親父の愚痴に付き合わされた。
柊が生まれたばかりで、
寝不足気味な時も御構い無しに。
母さんが上の空で聞いていると、
親父は「お前、聞いてるのか?」
とムキになった。
母さんはうんざり顔になる。
親父が愚痴り出すのは、
大抵、酒に酔った頃。
タチが悪く、
いつまでもネチネチと同じ事を繰り返す。
いくら母さんが同じ職場で働いていて、
状況は何となく状況を把握出来たとしても、
毎日の愚痴に付き合うのは、
いい気はしない。
それでも最初は、
「まぁまぁ、あなただからこそ、
白羽の矢が立ったのよ。
人事も社長もあなたを見込んでこそなのよ。
あなたはよくやってるわ」
と、慰めてもいた。
それでも、ストレスの溜まったタチの悪い酔っ払いは、
相手がもう分かったから!という顔をして、
終わりにしょうと畳み掛けても、
続ける。
なかなか終わりにしょうとはしない。
本当にタチが悪い。