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溺れる恋は藁をも掴む
第4章 心の景色
「あなたが今、晶を殴れば、
晶の言った事を肯定する事になります。」
母さんは顔だけ振り返り、
「晶、あなたも言い過ぎ。
試合に負けたのは残念だったけど、
仕方ない事よ。
精一杯の力で勝ち負けを賭けて、
最期の試合に臨んでのなら、
悔いは残らないはず。
だからこそ、こんな事でイヤな思い出も重ねて欲しくない」
そう言うと、正面を向き、
親父を静止させる為に、
俺の前から動かなかった。
親父は振り上げた腕の行き場所を失い、
「お前ら、どいつもこいつも‥‥」
と小さく呟くと、
家から出て行った。
柊は、ポカーンとした顔で、
冷やし中華を食べる手が止まり、
ずっと無言のまま、
こっちを見ていた。
母さんが振り返り、
俺に言った。
「ご飯食べよう」
悲しい目をして、
それでも俺を労うように‥‥‥
晶の言った事を肯定する事になります。」
母さんは顔だけ振り返り、
「晶、あなたも言い過ぎ。
試合に負けたのは残念だったけど、
仕方ない事よ。
精一杯の力で勝ち負けを賭けて、
最期の試合に臨んでのなら、
悔いは残らないはず。
だからこそ、こんな事でイヤな思い出も重ねて欲しくない」
そう言うと、正面を向き、
親父を静止させる為に、
俺の前から動かなかった。
親父は振り上げた腕の行き場所を失い、
「お前ら、どいつもこいつも‥‥」
と小さく呟くと、
家から出て行った。
柊は、ポカーンとした顔で、
冷やし中華を食べる手が止まり、
ずっと無言のまま、
こっちを見ていた。
母さんが振り返り、
俺に言った。
「ご飯食べよう」
悲しい目をして、
それでも俺を労うように‥‥‥