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治してあげます
第9章 番外編:美雪side
昔も度々入院していた新菜だった。
ずっと、心配してた。
流石に子供だけで病室には行けなくて、新菜のママに大きな向日葵を渡したこともあった。今更だけど、あたしも迷惑なヒトだと思われたよね。
まあ、いい思い出なんだ。
新菜が関わること全てが。
「山城さーん?」
「ああ、すいません!思い出に浸ってしまって…」
「あら、かわいいじゃない」
看護師の先輩である聖子さんは、大きな高笑いを廊下に響かせた。
そんな聖子さんも大切な人だ。
「じゃあ、今持ってるシール貼ってきて。これ、病棟の地図だから」
ペラっとした紙一枚をもらって、背中を押された。
「話してきていいからね!」
「あ、ありがとうございます!」
ぺこっとお礼してダッシュで向かった。