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治してあげます
第9章 番外編:美雪side
最近調子悪いって聞いてたけど、まさか入院しているなんて思ってもいなかった。
「聖子さん、今メールしてもいいですか?」
不思議な顔を一瞬したが、私の表情をみて許可をしてくれた。
いつも以上にメールを早く打った。
間違えないように一度読み返して、送信ボタンを押す。
『送信完了』
その文字を見て、一息ついた。
「なぁに?お友達?」
「はい…唯一の親友なので」
この年になって、恥ずかしいけど本当に唯一の友達なんだ。
あたし、見たからにそんな面してるから、まわりの子や親が怖がって友達すらできなかった。だけど、新菜だけ違った。
恥ずかしながらも話しかけてきてくれたのを覚えている。
懐かしい。
小学校のはじめてのいい思い出だと思う。