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治してあげます
第11章 番外編:美雪side 3

話は盛り上がって、いつの間にか家の前だった。
「送ってくれてありがとう。気をつけてね」
「うん、また明日」
「…また明日…」
手を振りながら、背中を向けた。
また明日。
会えるとは思えないかも。
明日からはいつものところで働くことになるから…。
「新道さん!!」
「…どうしたの?」
「…なんでもない。じゃあ!」
そう言ってあたしも、背中を向けた。
…胸が痛かった。
またぼろぼろ涙が出てしまう。
あたし、涙腺弱すぎ!って思いながらマンションの自室に戻るまで泣きながら歩いた。
部屋に着いた途端に鏡の前まで行って自分の顔を確かめた。
「やば…不細工だっ」
マスカラもアイラインも涙でドロドロ。
目元は赤くなって、腫れていた。
あたしはその不細工な顔をすぐに洗って、シャワーを浴びて、ベッドにダイブした。
いつもなら、スマホいじっていつの間にか寝落ちというのが多かったけれど、今日は目を閉じたら開くことがなかった。

