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近づきたい
第1章 夏の日
ちょっと泣きそうになって、泣き顔なんて見せるわけにいかないから…

「私、そろそろ眠くなって来たから部屋行ってもいい?ユウ、ごめんね…」

「うん、ユウもすぐ行くね。一緒にベッドで寝よう!」

お兄さんと喧嘩しながらも、ユウは私に笑いかける。

「瑞穂ちゃん、おやすみ~」

先輩がふと私の頭に手を置いて、優しく頭を撫でてくれた。

「オレの可愛い妹君、いい夢みれるといいね」

可愛いと言われた上にずっと見ていた大きな手が私に触れて心臓が止まりそうだった…

「うん、おやすみなさい」

私のドキドキが先輩に聞こえませんように…やっとおやすみを答えて、私はユウの部屋に先に戻った。

ユウが部屋に来てから、二人でユウのベッドに並んで寝た。
ユウはずっと先輩の話をしていた。今日、私たちヨシくんの話もノブくんの話もしてない。

このよし先輩への想いはなんだろう?やっぱり恋?あこがれ?お兄さんみたいで優しい…

私、きっとよし先輩を好きになってるんだ…
妹でもいいから、そばにいたいな…
また、あの大きな手で私に触れてほしい…

ユウと話ながら、よし先輩のことを考えていて、いつの間にか眠りについていた。

翌朝、先輩に会うことはなく、私は家に帰宅した。
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