この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
近づきたい
第11章 それぞれの日
「いいよ。二人で撮ろう。」
そう言って、よし先輩は自分の携帯のカメラを起動させて、写真を撮ってくれた。その写真を私に見せて、私が頷くと私に転送してくれた。
「瑞穂、そのピアス似合ってるよ。」
「本当ありがとう。」
二人で初めて撮った写真を見たら、すごく泣きたくなった…このままだと泣いてしまう。
「…義朗さん、私、そろそろ帰るね。」
泣き顔を見せたくなくて、急いで荷物をまとめた。
下を向いて鞄を整理していると、後ろからよし先輩に抱きしめられた。
「最後に少しだけ抱きしめてていい?」
「……うん。」
切なくて愛しくて涙が流れた。笑顔で別れたかったのに…ごめんなさい。
「義朗さん…ありがとう。」
抱きしめられていた腕に手を置いて、そっと腕を外す。
「もう帰るね!義朗さん、体に気をつけてね。…たまにメールしてもいい?」
小さな声で聞いた私の願いによし先輩の返事はなかった。いいとも悪いとも言ってくれなかった。
最後までダメだなぁ。涙を拭いて、立ち上がってよし先輩に笑顔を向けた。
「義朗さん、ありがとう。」
「ありがとう。」
よし先輩も私に笑顔を見せてくれた。その笑顔に送られて、私はよし先輩の部屋を出た。
玄関でよし先輩が私の後ろ姿を見送ってくれている。振り返らなくても、その視線を感じてわかった。
よし先輩、ありがとう。そして、さようなら…
そう言って、よし先輩は自分の携帯のカメラを起動させて、写真を撮ってくれた。その写真を私に見せて、私が頷くと私に転送してくれた。
「瑞穂、そのピアス似合ってるよ。」
「本当ありがとう。」
二人で初めて撮った写真を見たら、すごく泣きたくなった…このままだと泣いてしまう。
「…義朗さん、私、そろそろ帰るね。」
泣き顔を見せたくなくて、急いで荷物をまとめた。
下を向いて鞄を整理していると、後ろからよし先輩に抱きしめられた。
「最後に少しだけ抱きしめてていい?」
「……うん。」
切なくて愛しくて涙が流れた。笑顔で別れたかったのに…ごめんなさい。
「義朗さん…ありがとう。」
抱きしめられていた腕に手を置いて、そっと腕を外す。
「もう帰るね!義朗さん、体に気をつけてね。…たまにメールしてもいい?」
小さな声で聞いた私の願いによし先輩の返事はなかった。いいとも悪いとも言ってくれなかった。
最後までダメだなぁ。涙を拭いて、立ち上がってよし先輩に笑顔を向けた。
「義朗さん、ありがとう。」
「ありがとう。」
よし先輩も私に笑顔を見せてくれた。その笑顔に送られて、私はよし先輩の部屋を出た。
玄関でよし先輩が私の後ろ姿を見送ってくれている。振り返らなくても、その視線を感じてわかった。
よし先輩、ありがとう。そして、さようなら…