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近づきたい
第5章 もっとはじまりの日
「こんな時間だけど、瑞穂ちゃん、大丈夫?」

そういえば、今日はまだ家に連絡入れてない!
高校を卒業してから、門限の時間は遅くなったけど、必ず連絡は入れるようにしていた。

急いで洋服を着て、バッグの中から携帯を取り出すと、点滅するメールのランプがあった。

【To 瑞穂
今日は連絡ないけど、大丈夫?もし遅くなるようなら、連絡してね。
お父さんが気難しい顔してるから、お母さんの携帯にメールしてね。

泊まってもいいけど、自分を大事にね。
From お母さん 20時50分】

お母さんからのメールに安堵して…全てを見透かされていることに驚く。

「瑞穂ちゃん、大丈夫?」

よし先輩が心配そうな顔をして、私を見つめる。

「うん、大丈夫。連絡しなくちゃ…。えっと…どうしよう…」

これからどうするのか、よし先輩に聞かないとお母さんへの返信も出来ない。
まだ一緒にいたいけど、なんて言ったらいいんだろ?

「…もし時間大丈夫なら、ご飯一緒に食べない?もう帰らなくちゃいけないなら、送るよ。」

「時間は大丈夫です…。ちょっと連絡入れます」

お母さん、ごめんね、ありがとう。

【To お母さん
連絡遅くなってごめんね。今日は遅くなるかも?

もしかしたら、泊まりになるかも…
From 瑞穂】

ちょっと期待を込めて、泊まりになるかもなんてメールを入れる。

私、もっとよし先輩と一緒にいたい。
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