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大きな瞳に映るのは
第16章 アパート
「 ハル、お風呂ありがと …
一日の疲れを洗い流しリビングへと戻ると
遙はソファの上でうたた寝をしていた。
( 本当によく寝るなぁ… )
思わず頬を緩め、ふふっと笑みを零す。
気配を感じたのか遙が目を覚ました。
『 あ、出たー? 冷蔵庫の中のモン
適当に飲んでていいよ ー 』
ゴシゴシと瞼を擦り起き上がる。
遙も風呂に行くと言ってリビングを出て行った。
テレビに映し出される映画は
もはや遙にとってBGMでしかなかった様だ。
( 適当にと言われましても… )
そう思い冷蔵庫をあけると、
遙が沸かしたと思われる麦茶があったので
食器棚からグラスを出し、麦茶を注いだ。
冷蔵庫を見る限りちゃんと自炊しているように見える。
高校生なのに、と思わず感心してしまう。
グラスを持って、先ほど遙が居たソファに腰掛ける。
そして流れ続けるテレビ画面に目をやった。
一度見たことのある内容な気がした。
普段テレビをさほど見ないので眠くなる。
時計の針は22:30を回ったところだった。