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大きな瞳に映るのは
第16章 アパート
… 頭を 撫でられる感覚がした。
優しい手だ。
とても気持ちがいい。
誰かが私の名前を呼ぶ。
( … っは! )
ハッとして私は夢から覚めた。
テレビを見ていたはずが寝てしまっていた様だ。
ふ、と隣を見ると、眠そうな表情で遙がこちらを見ている。
「 ごっ、ごめん寝ちゃって …
『 良いよ。眠いんでしょ。』
そう言って、私の髪を撫でる。
優しい手の正体は、遙だった。
何時だろうと思い時計を見る。
丁度日付が変わろうとしていた。
『 ベッド、行く? 』
いつになく優しく声を掛けてくれる。
コクリと頷き立ち上がると
遙も同じように立ち上がり先導する。
ギシ … 、
心臓が高鳴る。
やはり遙と同じベッドに入るのは
そう簡単には慣れない。
もちろん、私がそれだけ意識してしまっているからだろう。
『 … おいで。 』
先導していた遙が
自分の右隣のスペースほポンポンと叩く。
私はそこへゆっくりと横になった。