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大きな瞳に映るのは
第19章 告白
『 木下ここ、どうしたの 』
月曜日の放課後生徒会室に行くと
蒼真が私の首筋を指した。
金曜日の夜
遙につけられた痕
隠すために絆創膏を貼っていた。
今日はクラスの子たちにも
同じ質問をされ続けていた。
ヘアアイロンで火傷してしまった
というと、クラスメイト達は
ドジだな~ と私をちゃかした。
「 あー…
アイロンで火傷しちゃって 」
この嘘にも慣れてきた
はずなのに更に蒼真が口を開く
『 火傷なら絆創膏、
つけない方がいいでしょ 』
『 確かにそうですね 』
奏も口を割る
「 でも … 皮がめくれ …
ガラッ
言いかけると生徒会室の扉が開いた
『 遅れました~… 』
そう言って入ってきたのは
遙だった。
『 来たんですか、遙 』
『 珍だね!珍!遙が月曜に来るなんて! 』
奏と夕が珍しそうに遙を見る。
『 そ? 』
少し笑いながら首を傾げると
大きな瞳をスマホに移した。
なんらいつもと変わった様子のない
平然とした遙
遙を見た瞬間に
鼓動が速くなり緊張し始める私
向かい側に座った遙が
チラッと私の方を見ると目線が合う
そして私の首筋に貼られたソレに気が付くと
ふっ、と小さく笑い
再びスマホに視線を戻した。