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大きな瞳に映るのは
第19章 告白

『 麗はどうしたよ? 』
夕が遙に聞く。
いつも月曜日は一緒に居るからだろう
『 ん~? 』
眉をぴくりと上げ聞き流す遙
麗という単語で
思わず視線を落とす私
『 … あー 麗ねー 』
『 お前仮にも俺は年上なんだぞ! 』
『 あー… あー!そうだったな! 』
はっ、と笑い出す遙
いつも通り適当に話を流している。
キーンコーンカーンコーン
終わりのチャイムが鳴る
いつも通り蒼真と夕はすぐ教室を出る
いつも通り。
その二人だけは。
いつも通り。
そして
教室は珍しく、遙と私と奏が居座っていた。
『 遙、帰らなくていいんですか? 』
『 んー? そのうちねー 』
スマホに目を落としながら適当に返す。
『 そういえば、そろそろ
音楽科恒例の卒業制作が
動き出す頃ですよね? 』
あ~、と適当に返す遙
私が思わず奏に返した
「 卒業制作って …
ハル … カセンパイ
まだ二年生ですよね …? 」
『 音楽科は卒業単位取得がかかっている
卒業制作を、2年生のころから始めるんですよ』
思わずギョッとした。
確かに3年生の卒業コンサートが開催されるのは承知していたが、その練習を2年生のころから始めるなんて相当な力の入れ様だ。
『 だから音楽科の生徒は
2年の夏ごろからピリピリし始め
3年生に上がると同時に
音楽漬の日々ですよ 』
そうか、遙も忙しくなるのか …
そして、数か月後には二人の先輩が
この場からいなくなってしまうのか。
考えると少し寂しい気持ちになる

