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大きな瞳に映るのは
第19章 告白

遙が自転車に跨り
その後ろに私をのせた
生徒指導の先生が怒鳴りながら近づいてきたが、遙がこれはワケアリだからと両手を合わせていた。
『 ごめんって先生! 』
『 こいつ死にそうだから! 』
『 誕生日プレゼントもってくから! 』
なんてことを言っている
本当、小学生か中学生レベルだなぁ
と思い、自然と笑みが零れる
すると女の人の声も聞こえた
どうやら麗先輩らしい
遙が困った様に言い訳をしている
ぐだぐだとしている遙に内心
はやく私を駅まで送り届けてください
と言いたかったが我慢する
『 ちょっと、ハルで大丈夫なの? 』
『 先生の車の方が安全だしはやいと …
麗先輩は私のことをかなり心配してくれている様子だ
初めて見た時とガラリと印象が変わる
普通にいい人なんじゃないか。
そう思うとさらにあの日の出来事
遙との出来事に罪悪感を覚えた。
「 は… 遙先輩、わたし、もう … 」
一人で帰ります。
と言いかけた瞬間
『 んじゃ! 』
といって遙は自転車を漕ぎだす
いきなりの出来事に
振り落とされそうになるが
遙が私の腕を掴み
自分の腹部までもっていくと
私の身体は遙の背中に密着し
『 もたれていいよ 』
その言葉のままに身体を預けた。

