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大きな瞳に映るのは
第4章 生徒会
― 蒼真 side ―
『 … ― 元カノです。 』
そう言った途端
二人の先輩が一斉に目を見開いて
俺を見た。
あー、なんか面倒なこと
カミングアウトしちゃったかも。
『 あ、でもキスもセックスもしてませんよ。
それに、俺が卒業してから
彼氏できたって話聞いてないんで… 』
とりあえず
本当のことは早いうちに言っておこう。
だいたいあの時は俺が一方的だったし。
『 … 処女か。 』
『 処女だな …。 』
『 …… は? 』
何を言い出すんだこの先輩たちは。
全くこっちが呆れる。
3年ともなると性欲一気に増すのか?
『 まあいい。
キスもセックスもしてないなら
許しましょう。』
眉間に皺を寄せたまま奏先輩が言う。
まったく意味が理解できない。
『 何、奏、ガチなの? 』
夕がからかうように微笑みながら奏に言う。
『 ガチですよ。
何としてでも彼女の絵を … 』
『『 … 絵かよ!! 』』
思わず夕先輩とかぶってしまった。