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大きな瞳に映るのは
第14章 月曜日

雑談を交わしていると
いつの間にか街中まで来ていた。
『 ここのお店でもいいですか? 』
そう言って一軒のおしゃれな喫茶店で立ち止まる。
ハイ と頷くと、奏先輩がドアを開けてくれる。
レディーファーストというやつだ。
カランカランッ …
入店と共にどあにつられていた鐘が鳴る
『 いらっしゃい、東雲君 』
どうやら馴染みのお店らしく
店員さんと親しそうに言葉を交わす。
店員さんは窓際の席へ私たちを通した。
店内の雰囲気は北欧を感じさせる落ち着く雰囲気だ。
『 木下さん、何にします? 』
「 あ、私はミルクティーで 」
『 じゃあ俺はホットコーヒーで 』
店員さんに注文をすると、先輩が口を開いた。
『 俺の要件から … いいですか? 』
「 は、はい! 」
『 あのですね … 木下さん … 』
言いかけると、注文していたホットコーヒーとミルクティーが来た。
店員さんにぺこりと頭を下げる。
私は猫舌なので、カップを手に取り
ふぅふぅとミルクティーを冷ましながら先輩の方を見た。
『 木下さんの絵を描かせてもらえませんか? 』
思わずゴクリとミルクティーを飲み込んでしまう。
「 あちっ… ふぁっ… 」
『 もう… 大丈夫ですか? 』
呆れた様子で水を差しだしてくれる。
「 す… すいまひぇん… 」
情けない声を出しながら水を口に含む。
『 ふふっ… 』
先輩はおかしそうに笑みを零した。

