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大きな瞳に映るのは
第15章 金曜日



ふぅ ふぅ、と
遙が熱いスープを冷ましながら口元へ運ぶ。


本当に女の子みたいだ。



「 ハルって猫舌? 」

『 ん、そう。』



ラーメンに夢中なのか短い返答が来る。



「 私も猫舌なんだよねー… 」


そう呟いてから、ふぅふぅと冷ましながら口へ運ぶ。


『 … なに、可愛いアピール? 』


遙が麺を冷ましながら上目遣いでからかう。
本当に女の子みたいなのに言うことだけはデカい。



「 そ、そういうんじゃないし … 」


癖なのか思わず唇をとがらせてぷん、としてしまう。
それを見た遙が吹き出す。



『 ぷふっ… 』

「 もう … なんなのー! 」



照れ臭くなる。本当に調子を崩されてしまう。





『 アピールなんてしなくても、音夢は可愛いよ。』




ズルイ。返す言葉がなくなってしまう。


周りがこんなやりとり見ていたらきっと

あー、高校生カップルかぁ …
若いなぁ …、なんて思うだろう。




ズルッ … ゴクン



『 ふぃ~! ごち! 』


そう言うと私より早く食べ終わってしまった。


『 あれ? 今日遅くね? 』



からかわれすぎて、食べるのを中断したせいだ。



『 いいよ、ゆっくり食ってて 』



そうニコリと微笑むと
ハルはお手洗いに行くため席を立った


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