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第3章 初夏の部屋

「ユキ〜！！早くしてよ〜！？」



玄関先で姉のユキを呼ぶ声がする――――…



今日は、母方の実家で法事があり…


家族で向かうのだ…




「…待って――――…」




姉は学校の制服を着ればいいので…支度はあっという間に終わった…



その反面…ユキは、黒い服を悩みながら…選ぶ…



結局…


黒いワンピースになったが…



ユキは、納得がいっていない様だった―――――…




「ほら、ユキ！もう出ないと間に合わないよ？」



母も姉と並び……ユキを急かす…




「―――――…もう…」




ユキは、渋々出掛けることにした―――――…