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手探りな絶望
第2章 派遣
キーボードを
打つ音が止み

佐々木さん…らしき人が
ドアまで
やって来た



「あ、すみません
試験課ですけど
コレ、よろしくお願いします」


佐々木さんは
眼鏡をかけていて

一見して
おとなしそう

そんな印象だった



「あの〜……」



「……」




「あの…佐々木…さん?」



なぜか

佐々木さんは
俺の顔を見るなり
ややうつむき


黙りこくってしまった



「え〜っと……あの…」



なんだよ
俺の顔になんかついてるのか?


佐々木さんは
明らかに焦った感じで



「あ、あ、すみません

はい、わかりました
お預かりします…」



なんだよ
感じわりーな



「あ、はい、どーも…

じゃあ……よろしく」




なんか変なやり取りだったが
佐々木さんから
それ以上の言葉はなく

俺は
書類を渡してすぐ
別棟を後にすることにした



けど


なんかやっぱ
気持ち悪い


て言うか…気になる



「佐々木さん?」



「あ、はい」



「俺、なんか失礼なことしました?」




「い、いえ
なんでもないんです

私、人見知りで…

あの…

あの
す、すみませんでした」





「そ、ならいーんだけど

じゃ、よろしくお願いします」





「はい」
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