この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
手探りな絶望
第2章 派遣
しばらく走ると
佐々木は
小さなスーパーの駐車場に
車を停めた
俺も
佐々木の車が
見える位置に
車を停める
そして
スーパーの中へと
姿を消した佐々木を見送り
はぁ〜…と
大きな息を吐いた
どうすっかな…
偶然を装うなら
チャンスはここしかない
このまま
家に帰られたら
偶然なんて装えないし
家まで行ったら
俺は
単に女の跡をつけ回ってる
おかしな奴になってしまう
よし
佐々木が
スーパーから
出てきたら
俺は車を降りて
佐々木に近づき
偶然を装う
そして
聞くんだ
あの日
俺に
助けを求めたのは
佐々木さんですか
と。