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手探りな絶望
第15章 謝罪
冬実と柴田さんの
車がないことを
確認し終えると
俺も
少しシートを倒して
もたれかかった
「なぁ周平」
「ん?」
「なんで・・・
なんでお前が
あんな
ひでぇことされたんだろうな」
「なんでってお前・・」
「だってさ
周平は悪くないじゃねぇか
お前は勝手に
自分の力不足だって
思ってるかもしんねーけど
どうしようもなかったと
俺は思ってんだ
感謝されてもいいとさえ
思ってんだぜ?
千夏は・・・
周平がいたから
耐えられてたんだからさ」
「・・・ん~・・
でもな
俺が千夏がいじめられてる
みたいだって
あんなことになっちまう前に
学校や親に
言ってればって思って
俺、
千夏の両親に手紙書いたろ?
あれ読んだらさ
やっぱ
親なら恨むと思うよ
なんで
言ってくれなかったんだ
ってさ・・」
「でも
お前もほとんど
千夏がいじめられてんの
目撃してないし
千夏も
お前に言わなかったんだろ?」
「あぁ・・。
ひどいことされてたの
見たのは一回だけで
あとは
うまいことやられてたし
千夏も最初は
いじめられてるみたいなこと
俺に言ってくれてたけど
俺がしつこく
問い詰めるようになったら
全く言わなくなってさ・・」