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兄の狂気
第3章 誘 惑







「しかもっ哲平っ…
講義終わってスマホ見たら瞳さんから返信来ててっ…
「やっべ返信来てる!」
って叫んで残ってたやつの腹筋崩壊させてっ…」


…あっクソ、言うなよ。


反省してるっつの…


「ふふっ…瞳、サークル来るもんね?
そりゃ顔も緩むうふふふふふ」


喋ってる途中から笑い出した花村さん。


クッソーこの2人…


葬るか?


「よかったね瞳いなくて」


「…ッチ、ほんとですよ」


不服そうに吐き捨てた俺に再び爆笑が始まる。


「…あっやべ横隔膜痛くなってきた」


…そこまで!?


そこまで笑いやがるか!


真顔で胸の下らへんと腰を押さえる
翔太の足を机の下で蹴ってやる。


「いって!」


叫ぶ翔太に口角を上げ、食堂内を見渡す。


するとパッと顔を向き直した
数人の女の子を捉えて仏頂面になる。


…あーあ。


「哲平、今日から有名人だな」


…嬉しくねー!


めんどくせー!


「皆に応援して貰え、ももさんとくっつけるように」


「…ふざけんな」


見せもんじゃねっつーの。


「ははっ、こえー」


…早く瞳さん来ねーかな。


そう思いながら、いまだ笑ってる
2人から視線を逸らして窓の外を眺めてた。


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