この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
兄の狂気
第3章 誘 惑
「しかもっ哲平っ…
講義終わってスマホ見たら瞳さんから返信来ててっ…
「やっべ返信来てる!」
って叫んで残ってたやつの腹筋崩壊させてっ…」
…あっクソ、言うなよ。
反省してるっつの…
「ふふっ…瞳、サークル来るもんね?
そりゃ顔も緩むうふふふふふ」
喋ってる途中から笑い出した花村さん。
クッソーこの2人…
葬るか?
「よかったね瞳いなくて」
「…ッチ、ほんとですよ」
不服そうに吐き捨てた俺に再び爆笑が始まる。
「…あっやべ横隔膜痛くなってきた」
…そこまで!?
そこまで笑いやがるか!
真顔で胸の下らへんと腰を押さえる
翔太の足を机の下で蹴ってやる。
「いって!」
叫ぶ翔太に口角を上げ、食堂内を見渡す。
するとパッと顔を向き直した
数人の女の子を捉えて仏頂面になる。
…あーあ。
「哲平、今日から有名人だな」
…嬉しくねー!
めんどくせー!
「皆に応援して貰え、ももさんとくっつけるように」
「…ふざけんな」
見せもんじゃねっつーの。
「ははっ、こえー」
…早く瞳さん来ねーかな。
そう思いながら、いまだ笑ってる
2人から視線を逸らして窓の外を眺めてた。