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双子の月
第2章 二夜



「それよりさ。陽子さんじゃなくってヨーコ♡って呼んでね。」


ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ



(なんで?こいつ、そんなこと言うんだぁ・・・)



思わず、飲みかけのビールを吐き出しそうだった。



(それよりテーブルの下で、足をスリスリするのはまずいんじゃないのか・・・)


(だんだん足が上に来てるし・・・)



「今日家に来るぅ?」陽子が言った。



ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ


(おいおい・・・)


「えっ?今からですか?」



チラリと長沢の顔を見ながら


「迷惑ですよねぇ?」


と言うと、長沢の口から意外の言葉が出た。




「実はね。田沢くん。僕EDなんだよ。」


ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ


また吹き出しそうになった。


(そんなこと告白されても・・・)

(あっ、まさか・・・陽子を抱いてほしいとか・・・そういうやつかぁ・・・)



週刊誌にでも載ってる官能小説のひとコマが頭をよぎった。
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