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双子の月
第1章 一夜
 しばらくグッタリと横になっていた朋子だが、しばらくして玄関からチャイムが鳴り、あわてて下着を履きなおし階下に降りた。

 インターホンで答える。


「はい。どなたですか?」


 応答がない。



(どうで何かのセールスマンか新聞の勧誘だわ。)



 「まっ、いっか。」とインタホーンから離れて、


「2階のベッドのシーツを洗わなきゃ!」

と、階段を上がりながら、ふと気になる。


 慌てて戻り、玄関の入口の覗き穴から外を見た。



 やはり誰もいない。



「そりゃそうよね。」



 ひとり言のようになんか納得したものの、朋子は玄関のドアを開けた。
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