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下剋上ラバーズ
第1章 俺の彼女は騎乗位がお好き
沙耶は、しばらく背中を反らしたまま、快感に溺れたように目を閉じていた。


が、やがてへなへなと俺の胸に倒れ込み、ちゅ、と唇にキスをしてくる。


俺はひとしきりそれに応えたあと、ずるりとモノを抜いた。「んっ」と沙耶が控えめに喘ぐ。


「……ごめんねー」


荒い息を整えたあと、眠いのか、とろんとした声で沙耶がつぶやいた。


「……何が?」

「今日はなんか、あたしが無駄に気持ちよくなっちゃった気がする」

「なに言ってんの? こんなもんだろ。お前が普段がんばりすぎてるだけ」

「んー、でも、真尋が気持ちよくなってくれたら、あたしはそれでいいからさー。……気持ちよかった? 今日」

「うん」

「へへ、よかったあ……」


俺の返事に、へにゃあ、と笑うと、沙耶は眠りに落ちたようだった。胸元から、すぅすぅと寝息が聞こえてくる。


――金髪で、粗雑で、口が悪くて、気が強くて。元ヤン丸出しの横暴女。


ケンカなんかしょっちゅうで、ぜんぜんタイプなんかでもない。


……けど、なんか惹かれてしまうんだよな。


「……ヘンなやつ」


俺は沙耶の頭にキスをひとつ落として、一足遅く眠りについた。




――翌日、ふたり揃って講義に遅刻したのは、また別の話。





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