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eyes to me~ 私を見て
第45章 波乱のミュージックスタイル

「まあ、ヤモリさんが上手くお話を引き出してくれるわよ……
緊張してる感じも初々しくて好感を持たれるかも知れないしねっ」
志村は時計をチラリと見る。
「美名ちゃんのメイクが終わったら、リハーサルが始まる前にヤモリさんや他の出演者さんの楽屋に挨拶に行きましょうね……」
美名は、チークを頬に叩かれながら目で返事をする。
「うお――っ!スゲ――!本当に俺らテレビに出るんだ――!」
「静かに……
他の楽屋まで聞こえちゃうよ」
万歳するように両腕を突き出す真理を由清がたしなめた。
真理は興奮して肩を掴んで揺らす。
「だってよ――!スゲーじゃんか!ミュージックスタイルだぜ――!
……ついこの間までjunkで二桁客を呼ぶのが精一杯だった俺らが!ふぉ――――っ」
「う……ん……そ……だね」
ガクガク揺らされて由清は目を白黒させた。

