この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第49章 鮮烈なデビュー②
番組はしばらくの中断の後、再開された。
ヤモリが機転を利かせ、プリキーは"美名の急病"により演奏が難しい、と、番組再開時に淡々と説明して謝罪し、視聴者に向かい、女子アナと共に深く頭を下げた。
プリキーの後のミュージシャンが次々とパフォーマンスをする中、楽屋で美名は震える身体に毛布をかけ、乱れる呼吸を必死に戻そうともがいていた。
「……はっ……ハアッ……」
苦しさに涙を滲ませる美名の口に真理が紙袋を宛がった。
「ほら、このまま息を吸ったり吐いたりしてみな?……大丈夫だから……そうそう……」
由清も側で心配して見つめている。
紙袋の中で呼吸を繰り返すうちに、息苦しさがかなり和らいだ。
「おお……大分顔色が戻ってきたぞ!」
「そうだね!」
真理と由清がホッとすると、志村が血相を変えてスマホを手に入ってきた。
その後ろにはペコと堺、ボンバーダイアモンドのメンバー達も勢揃いで来ている。