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eyes to me~ 私を見て
第49章 鮮烈なデビュー②
「猫さん……」
「悪いのはあの翔大って奴だし、意地悪をした西野未菜だよ!美名ちゃんは悪くない!」
『お前はお前だろ――!』
髑髏川の言葉に、あの晩、綾波が叫んだ言葉が蘇り重なる。
何故、今、綾波がここに居ないのか、切なくて堪らなくなった。
悔しくて心細くて、怖くて堪らないのに。
会いたくて身体が千切れそうに辛いのに。
その時、楽屋のドアに外から手をかけたペコと堺は中の会話を聞いて顔を見合わせた。
「また、西野未菜でしたね」
堺は優しげな目を鋭くさせた。
「……私達もマスコミの端くれ……
マスコミの人間を敵に回すと恐ろしい、て事を小娘に教えてあげなくちゃだわね……ホホホホ」
ペコは、女王様眼鏡のレンズをキラリと煌めかせた。