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eyes to me~ 私を見て
第49章 鮮烈なデビュー②
「由清くん、ちょっとこの子をお願い」
志村は真理をひょいと放り投げるが、由清はさっと避けてしまう。
「ぐおおおっ――避けるかよ普通――!」
真理はゴミ箱の中に頭から入ってしまい、喚きながらヌッと頭を出した。
「いや……普通避けるでしょ」
「お前は――!」
ギャンギャン言い合う二人を他所に、志村は土下座したままの暗黒を一瞥する。
「とりあえず、顔を上げなさい。
あなたの気持ちは分かったし、責める気もないから」
暗黒は涙でグシャグシャの黒い顔を上げるが、黒い化粧が取れかって、何とも言えず不気味な様相になっていた。
「ぎゃ――」
「早く顔を塗り直すんだ――!」
狐面と瞬が二人がかりで暗黒の顔を塗り始める。