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eyes to me~ 私を見て
第49章 鮮烈なデビュー②
『テレビにお前が映るのを待ってるからな……
俺だけじゃなくて、周りでギャーギャー皆何か言ってるぞ』
電話の向こうで、三広や亮介の賑やかな声が聞こえてきて、美名は笑いを溢した。
『いいか……俺は、お前だけを見ている……例え、俺がそこに居なくても……お前を見てるぞ……』
「は、はい……私を……見ていて……下さ……い……」
不安と、何処かへ消えてしまいたい様な厭世感で一杯だった心はいつの間にか柔らかく解れていた。
綾波が美名を解したのだ。
『さあ……行ってこい』
「は、はい!」
『……ちょっと待て』
「……?」
『久々なんだ……キスしてから行け』
「えっ!?えっ……だっだっ……てこれは電話」
美名は狼狽えて真っ赤になる。