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eyes to me~ 私を見て
第51章 Kiss in the moonlight

つい先程まで獣の如く責め立て狂わせた唇と舌は、柔らかい羽に触れるかの様に美名の唇を愛する。
思いがけない優しい口付けに、心も体も蕩けて行った。
背中に回した手を愛撫するように動かした時、綾波の手が遮る様に掴んで来た。
切ない目をして唇を離し、天を仰ぎ溜め息を吐く。
「……朝まで離したくないが……そういう訳にはいかんな」
美名は、真っ赤に頬を染めてシーツで身体を隠そうとする。
綾波がその腕を掴みそのまま抱きしめた。
「……電話で言った言葉を今ここで言って見ろ」
「――!」
「ん?言えないのか?」
「……だ……だってあれは」
照れて下を向くが、顎を掴まれて真っ直ぐに見つめられ、顔から火が出る、と言うのは正にこの事なのかと思う程頬が熱く燃えた。

