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eyes to me~ 私を見て
第51章 Kiss in the moonlight

目の前に綾波の涼やかな瞳がある。
唇は触れ合いそうになりながらも触れず、焦らす様に囁きを繰り返した。
「電話で言えたのに……今は無理だって?……おかしな事を言う姫様だな……」
「う……」
ガッチリ抱きしめられ、身を捩る事も出来ずに美名はただ狼狽えてしまう。
「俺が眠ってる間……真理あたりにちょっかいを出されなかったか?」
「真理、くん?」
美名はキョトンとした。記憶に何かが引っ掛かっている様に感じて考え込む。
「……心当たりでもあるのか?ん?」
黙り混む美名の耳を軽く噛むと、悪戯に笑い、脇腹をくすぐる。
「きゃっ……やだ……」
美名はクスクス笑った。

