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eyes to me~ 私を見て
第10章 過去の恋との再会
「またその呼び方か」
「だ、だって……」
「あいつは“しょう君”で、俺は“綾波さん”か……」

 綾波は、フーッと苦々しく溜め息を付いて、おでこを壁に付ける。
 身体が密着しそうでしない距離に美名はドキドキした。

「……えっと……偶然なんだけど……昔の知り合いなの」
「ほう?」

 長くしなやかな指が美名の髪をくるくると弄び始める。

「私が……十八の頃……しょう君のバンドが好きで……ライヴに行ったりしてて」

(綾波さん、まさか妬いてる……?
 唇が歪んでる……)

 美名は、内心嬉しくなりながら、続けた。

「時々一緒に打ち上げに行ったりとか……したり」
「それで、奴と出来たって訳か?」
「きゃっ」

 突然、お姫様抱っこをされてベッドへ運ばれる。
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