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eyes to me~ 私を見て
第53章 暴かれる秘密

「美名ちゃ――ん!綾波くん!乾杯しましょ!」
志村が呼び掛けた。
見れば、部屋の中はカラフルな風船で一杯で、テーブルの上にも下にもプレゼントの箱や袋が置いてある。
大きなケーキには長い蝋燭が2本立てられていて、亮介と三広が火を付けた。
「ほらほら!主役のお二人さんが火を消さなくちゃね!」
ペコが着ぐるみ姿のままはしゃぐ。
「嬉しい……皆、ありがとう!」
「おめでと――!」
「さあ、仲良く二人でせーのっ!」
皆に冷やかされながら、美名と綾波はケーキの前へ行き、息を吸い込んでからフッと吐く。
堺がここぞとばかりにシャッターを切る。
二つの炎が、一瞬揺れて消えた。

