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eyes to me~ 私を見て
第53章 暴かれる秘密

その頃、真理は夜の繁華街の片隅で煙草を手にライターの火を点けてはまた消して、という動作を繰り返して溜め息をついていた。
街には仕事帰りのサラリーマンが家路を急いで駅に向かう姿や、カップル達が腕を組んで歩いたり、女子会へ向かうと思われるOL、呼び込みをする店員など、他にも様々な人々で溢れかえる。
自分とは何の関わりもない人々。
こういう光景の中に佇んでいると、とてつもない孤独を感じてしまう。
最近はずっとプリキーで忙しくしていて、志村のマンションで四人で生活して毎日賑やかで、そこには美名が居て……
真理は志村に
『オッサン!どんだけ働かせる気だよ!』
と文句を言っていたが、今こうして一日オフが出来てしまうと胸の中に穴が開いた様に感じる。

