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eyes to me~ 私を見て
第53章 暴かれる秘密

『ボンバーの暗黒さんのプレゼントがね……素顔で録ったブロマイドだったの!
凄くかっこ良くてビックリしちゃった……』
「はあ――!?何だよアイツ!いい男アピールしやがって!アンコの癖に!」
『うふふ……』
「あ、なあ……美名」
二人で話しているこの瞬間(とき)が幸福で甘酸っぱくて、真理はつい余計な事を口に出しそうになるが、呑み込む。
『なぁに?』
"今でも好きだ"
と、胸の中で呟き、息を吐いた。
「や、何でもないわ……誕生日だからって食べ過ぎてブトるなよ?肉が付いていいのはオッパイだけだからな!」
『……んもうっ!真理くんのバカ!
……剛さんが呼んでる……またね?』
通話が切れて、真理はスマホを胸に都会の夜空を見上げた。
高層ビルや犇めく店のネオンで星などろくに見えやしない。
「はあ……帰って部屋の掃除でもすっか」
スマホと煙草をポケットに仕舞い、踵を返そうとした時、不意に後ろから肩を掴まれた。
「久し振りだな」
聞き覚えのあるその声に背中が凍った。
ゆっくりと振り向くと、その人物は涼やかな笑みを浮かべている。
喉がカラカラだったが、何とか声を絞り出す。
「し……翔大……」

