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eyes to me~ 私を見て
第54章 擦れ違う恋人たち

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鳳凰の間の控え室で、はまじろうは身体をモゾモゾさせると、黄色い胴体から二本の腕をニュッと出した。
ギョッとして美名達は固まる。
はまじろうは美名に手招きをして"前に来なさい"的なジェスチャーをした。
「あ、はい……よ、よろしくお願いします」
美名は、はまじろうの前で椅子に座り、目を閉じる。
はまじろうは繊細な手付きでメイクの手直しを始めた。
真理と由清はぼそぼそ話す。
「なあ……はまじろうって喋るキャラじゃなかったのか?」
「う――ん……確かそうだよね……?」
「中の人が忙し過ぎて影武者を使ってる、て噂は本当なんかな?……俺は信じたくないけどな~」
「うう――ん、あり得るよね……
はまじろう、同じ日に北海道と九州に出現したりするらしいから……」
二人の内緒話はどんどん声が大きくなり、もはや内緒話では無くなっている。
鳳凰の間の控え室で、はまじろうは身体をモゾモゾさせると、黄色い胴体から二本の腕をニュッと出した。
ギョッとして美名達は固まる。
はまじろうは美名に手招きをして"前に来なさい"的なジェスチャーをした。
「あ、はい……よ、よろしくお願いします」
美名は、はまじろうの前で椅子に座り、目を閉じる。
はまじろうは繊細な手付きでメイクの手直しを始めた。
真理と由清はぼそぼそ話す。
「なあ……はまじろうって喋るキャラじゃなかったのか?」
「う――ん……確かそうだよね……?」
「中の人が忙し過ぎて影武者を使ってる、て噂は本当なんかな?……俺は信じたくないけどな~」
「うう――ん、あり得るよね……
はまじろう、同じ日に北海道と九州に出現したりするらしいから……」
二人の内緒話はどんどん声が大きくなり、もはや内緒話では無くなっている。

