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eyes to me~ 私を見て
第60章 歌姫の覚悟

「んも――っ真理くんのバカ――!」
美名は真っ赤になりながら真理をぶん殴り、こちらへ向かって駆けてくる。
「あらあら、貴方のお姫様が来たわよ?」
志村が目尻を下げて綾波をからかう様につついた。
綾波は美名から目が離せない。
向かい風に長い髪を膨らませながら息を切らして手を広げ、スカートの裾が膝まで翻り美しい脹ら脛を晒し、息を切らして真っ直ぐ向かって来る。そんな美名に、見とれた。
「はまじろう――!助けて――っ」
美名がフワリと抱きついて来た瞬間、思わず強く抱き締め返してしまった。
志村がニヤニヤして、真理が絶叫し、由清があんぐりと口を開けて、堺は抱き合う歌姫とはまじろうをフレームに収める。

