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第61章 プリキー大作戦

　美名の額にそっと掌を当ててみる。

　熱はない様だが……

　こんな状態で一人にするのも心配だ。

　綾波は美名の唇がピクリと動いたのを見て、額から掌を離した。

　何と言ってやったら良いのかわからず、咄嗟に奴等が用意していた薬の染み込んだ布を嗅がせてしまったがーー

　体調に悪影響がなかっただろうか。

　医者に見せた方が良いのかと思案し始め、知り合いの病院に電話をかけようとしたその時、美名が目を醒ました。